アプリ開発者が組合を結成してAppleに対し有料アプリの無料お試し期間を要求したそうです。
「The Developers Union」はAppleに対し、ユーザーがアプリ購入前に無料で試せる試用期間を、App Storeが開始されて10周年にあたる2019年7月までに設けられるよう要求しています。
素晴らしいソフトウェアの開発者は、その仕事で生計を立てられるべきだと考えます。そこで、App Storeを持続可能なものにするために、The Developers Unionを立ち上げました。
私たちはAppleに、App Storeの開設10周年にあたる2019年7月までに、すべてのアプリの無料試用を実現することを求めます。その後、より合理的な収益配分の変更と、コミュニティ中心の、開発者に優しい変更を提言したいと考えます。
現状だと、AppStoreの有料アプリは月額課金のアプリのように「無料お試し期間」がないので、ユーザーが利用前・購入前に「課金するか・しないか」を選ぶ必要があります。
認知度の高い会社のアプリや広告をたくさん打っているアプリだったらあんまり気にしないこおとなのかもしれませんが、
広告をうてる資金力のない会社・個人開発者にとっては有料アプリはマネタイズが非常に難しいです。。
僕自身もアプリ開発しているので、組合の要求通り、AppStoreの開設10周年を前に有料アプリに無料のお試し期間が設けられることを願いたいです。
(現状だと有料アプリは敷居が高すぎで挑戦できない。。)
Appleは中々アプリ開発者の要求を受け入れない
僕は今までiOSアプリをいくつかリリースしてきましたが、
リリースしようとしたアプリがリジェクトを喰らってリリースできないってことが結構ありました。
Appleに対してなぜリジェクトしたのか、リジェクト理由を問い合わせても、曖昧な回答が返ってきたり、違う質問をしても同じ回答を何回も返してきたことが何度かありました。
その経験から思うのは「Appleはアプリ開発者の要求は中々受け入れない。アプリ開発者よりもiPhoneユーザーを大切にしている」ということ。
Appleはユーザー体験を第一に考えている
ちょっと前に話題になった、AppleのWebブラウザー「Safari」にサードパーティ製のCookieのブロック機能が追加されたことに対して、広告業界が抗議したニュース。
結局Appleは「あくまでもユーザーが安心してSafariを使ってWebをブラウジングできるようにするためのもの」という主張を変えませんでした。
今回の件は、有料アプリを無料で一定期間お試しできるようにするってことは一見すると「アプリ開発者だけでなくユーザーのためでもある」っていうように思うけど、
ユーザーのためであれば、無料アプリに後から課金してもらう「フリーミアムモデル」でも変わらないんじゃないか?って思います。
月額課金の方では既に「無料お試し期間」が実装されているのに有料アプリの方ではまだ実装されていないということが物語っているような気もします。
(ユーザーから多数の声が上がっていれば既に実装されているはずだし、Apple的にはいらないという判断?)
有料アプリに無料お試し期間が実装される可能性は低いように思うけど、
アプリ開発者が組合を組んで、Appleに要求したっていう流れはとてもいいことだなーって思いました。今までこんな行動を起こしたアプリ開発者はあまりいなかったと思うので。
今後Appleがアプリ開発者に対して理不尽な要求をしてきた場合に、組合を作って声をあげれば抑止ができそう。
果たしてこの組合の要求をAppleが受け入れるのか、見守って行きたいと思います。